natsukawa2008-02-02

この頃、熱心に読書をしていて、いくつか並行して読んでいるのだが、その1冊が堀江敏幸の『アイロンと朝の詩人』。随筆集の類。いろいろな媒体で書かれた文章を寄せ集めたような感じのもの。
堀江敏幸の文章は本当に美しく、気品があるよなぁとつくづく思う。なにげない文章でも、その表現が美しい。
フランス文学の学者でもあるので、確かにその文章はフランスのニオイが漂ってくるかのようにお洒落かもなぁ、と以前から思っていたのだけど、この作品の中で、1つのエピソードとして、高校生の頃は日本の古典をよく読んでいた、とあった。
それでふと、堀江敏幸の文章は言葉の”音”が気持ちいいんだろうなと思った。日本語の美しいリズムが刻まれているというか。古典に親しんだ故の結果かもしれない。


前々から思っていたけれど、堀江敏幸は『山月記』とかで有名な中島敦に似ているような気がするな。顔が。


必要な本があったので図書館に借りに行ったのだけど、週末だけあって人が多い。机で勉強している人も多い。僕は図書館では気が散って勉強なんか出来ないや。集中できる場所と言えば、案外車の中かもしれない。