少々前に録画していたテレビ東京系「ザ・ヒューマンD」を見る。養老孟司の回。なにかと興味深い。
見ていて思ったけど、養老さんの考え方と同じ様なものを僕も持っている。
というか、気づいた。
先日の美輪明宏の話といい、養老孟司の話といい、この人たちの考え方は日本に古来からある思想に基づいているように思う。もう少し広げたところでいうと、東洋思想によっている部分が大きいように思える。
わりと前になるが、興味があって、老荘思想を始めとして、東洋思想をあさっていた頃がある。そしてそれは僕の考え方の主要部分をしめているものになったかもしれない。だからなのか、美輪さんや養老さんの考え方にはものすごく同調する部分がある。
今のアメリカ文化に支配された世の中は日本の風土にあっていない。だから生きにくいんだ。というようなことを先日美輪さんが言ってた。
アメリカナイズされることによって、昔から皆が持っていたはずの”余裕”という部分が失われたのかな。よくわからないけれど、自殺者が年間3万人以上いるという現実は、やはり生きにくいと感じている人が多いんだろうな。
行き詰まりを覚えたのなら東洋思想にあたってみるのもいいかもしれない。
荘子に”人はみな有用の用を知るも無用の用を知ることなきなり”という有名な一節がある。”無用の用”に気づけばもっと楽になると思う。有用ばかり追いかけていると、行き詰まってしまうのは当然だ。
東洋思想って、おそらく日本人のだれもが潜在的に持っているものであるはず。日本の風土にしみついている考え方でもあるはず。要はそこに気づくかどうかなんだろうね。
息が詰まったなら、ちょっと立ち止まってみるのも手かも。進み続けることだけが良いこととは言えないだろうから。人為的なことは捨てて、無為自然に少し立ち止まってみる。と。