ばなな的描写

よしもとばななの本を初めて手にしてちまちま読んでいた。
でも、そのどうしても馴染めない文章に嫌気がさして放り投げてしまった。ここまで拒絶反応が出たのも珍しい。
なにが一番イヤだったかというと、男に関する描写。男の心理描写がどうにもとんちんかんな感じがして、ああこりゃダメだと、とても読み進めることが出来なかった。
異性の視点で書く場合は、どうしてもこの”勘違い描写”は生じてしまう。でも”人の視点”で書く場合は、ある程度の勘違いも許されるような気がする。”そういう人もいるだろう”といった感じで。でもこれが”神の視点”で書かれた場合はその許容範囲はぐっと狭くなる。基本的には”人の視点”と同じ論理で許容されはするけれど、読み手の心理的な部分で反発心が生じやすくなるような気がする(少なくとも僕は反発心が生じる)。”神の視点”の方が絶対的な感じが強いので。
これを回避したいがために、僕は同姓である”僕”の1人称で書き続けているのだと思う。
とりあえず、よしもとばななの”男とはこういうものだ”という書き方はとてつもなくイヤだった。