プリンターがわりと古いせいか、約60枚を印刷するのに2時間もかかってしまった。印刷し終えたのが23時過ぎで、郵便局は24時まで。そこまでは車で30分くらいかかる。
じゅうぶん間に合うさと思っていたものの、締め切り時間が近づくにつれ、焦り始める。結果的に間に合ったので、万事OKだったのですが。
最終的にタイトルは『君の色で』。枚数は102枚。やれば出来るもんです。
タイトル付けは本当に苦手。短い言葉で表現できるようになるためにと前に短歌もどきのものを作っていたけれど、あまり生かされませんでしたね。
タイトル付けが巧いと思う森博嗣の著作を眺めてしばらく考え込んだけど、ちっとも良い考えが出ず。というか今はもう言葉が枯渇してます。
今回の作品、珍しく物語がふくらんで仕方なかった。いろいろと人が登場して、それぞれが発展していくので、ことごとく消していった。本当はそれをふくらまし続ければいいのだろうけど、今回はなんとかして押さえこもうとした。酷く損した感じだけど仕方ない。物語をふくらましたとしても、それを書ききるだけの時間がなかった。
と、あとがきチックな事をぼそぼそ語ってますけども。もう少し続ければ。
今回書きながら座右に置いていたのは、村上春樹の『世界の終わりと〜』と堀江敏幸の『熊の敷石』と保坂和志の『季節の記憶』。
文章に行き詰まったら適当なページを開いて目を通していたのだけど、一番役だったのは保坂和志の作品かも。この人の文章は適度に力が抜けていて、それが良い刺激を与えてくれる。
保坂和志って他の作家と描写するポイントが違う。徹底的に(とまでは言えないかもしれないが)その場の”空気”を描写しようと努めているように思う。それは”雰囲気”と言ってもいいのかな。たいていの人は”描写”ではなくて”説明”に逃げてしまう。その方が楽だから。でもそこを”描写”でやりきるというのはすごいことだと思う。これは真似しようにもなかなかできない。実際に書いてみればわかるだろうけど、ものすごくしんどい。だからその感じは、読んで味わうだけで十分。
まあ、なにはともあれ、一つ終わって一息つけます。
次は12月末の「文学界」か。と言ってみるものの、出すかどうかはわからない。一応これでいこうと考えているストーリーはある。山羊が出てくる。書くなら『山羊をめぐる冒険』(仮)で書き始めましょうかね。