読了

ちょっとなかだるみ感があったけれど、終わりまで興味深く読めた。”江戸っ子人生のすすめ”っていうサブタイトルが付いてるのだが、江戸っ子について言及していたのは前半くらいかも。
江戸時代の人たちの暮らしを見ていて、前から気になっていたのだけど、当時の人たちは本当に身軽にあちこち出かけている。今のような交通手段がないにも関わらず、伊勢参りなどにも遠方から出かけるし、しょっちゅう遠出をしている。
”こだわることがなにもない”といえば極端かもしれないけど、抱えているものがないから身軽に動けるんだろうな。
江戸では自分の家を持っている人は少なかったようだし、ローンもなかった。そして同じ仕事をずっとしているということも無かったようだ。金をためるという考えがなかったようで、金が出来ればすぐに遊んで使い尽くしてしまう。食べていく分だけあればそれで良かったのだ。
そんな感じで、住んでいるその場所に飽きれば身体1つで別の場所に移れる。やっている仕事に飽きれば、すぐに別の仕事に転職してみる。
社会の許容力というか、なにかしようとするときの可能性を考えると、今の時代でも充分あるような気がするので、これは観念的な相違だろうな。
つくづく身軽になりたいと願う。けど、なかなかそうはできなかったりする。こだわるものが多すぎて。