読書

読了

一階でも二階でもない夜―回送電車〈2〉作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/06メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (41件) を見る散文集。最初のあたりにある文章のいくつかはやや冗長かなとも思えるのだけど、全体的…

読了

その日ぐらし―江戸っ子人生のすすめ作者: 高橋克彦,杉浦日向子出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 1991/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見るちょっとなかだるみ感があったけれど、終わりまで興味深く読めた。”江戸っ子人生のすすめ”ってい…

読了

好き好き大好き超愛してる。作者: 舞城王太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/08/07メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 179回この商品を含むブログ (335件) を見る読み進めるのがかなりしんどかったのだけどなんとか読んだ。 「好き好き大好き超愛し…

読了

熊の場所作者: 舞城王太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (120件) を見る話題になっている作家なのでどのくらいの衝撃があるか楽しみにしていたのだけど、いたって普通の小説だったか…

相変わらず読書意欲は低下中なのだけど、ぼちぼち、舞城王太郎を読んでいる。『熊の場所』。読み進めると、思ったよりきちんとした文章を書き、思ったよりまとまった作品を書いているようなので、ああこれは読まず嫌いだったかもしれぬな、と吟味中。 まだ1…

読了

養老孟司の“逆さメガネ” (PHP新書)作者: 養老孟司出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2003/08/02メディア: 新書購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (46件) を見るなかなか手厳しい内容のような気がする。興味深く読めた。 身体が個性、心は共通。…

読了

あさ/朝作者: 谷川俊太郎,吉村和敏出版社/メーカー: アリス館発売日: 2004/07/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 43回この商品を含むブログ (48件) を見るふと思ったけれど、谷川俊太郎に続く詩人って誰かいるのだろうか。このタイプの詩はこの人で終わ…

読了

イラクの小さな橋を渡って作者: 池澤夏樹,本橋成一出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003/01/24メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (14件) を見る著者は2002年の10月の終わりにイラクを訪れている。戦争への気運が高まりつつあるなかのイラ…

読了

海の仙人作者: 絲山秋子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/08/28メディア: 単行本 クリック: 29回この商品を含むブログ (135件) を見る前半まではいい雰囲気で、これからどのように展開させるのだろうかと楽しみに読んでいたのだけど、後半になると、リズ…

読了

境界作者: 藤沢周出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るちょっとしたきっかけで 精神科医と関わるようになり、日常が狂い始める。自分は狂っているのか、それともはめられているのか。正常と異常の”境界…

読了

陽炎の。作者: 藤沢周出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1998/11メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る短篇が4作品。まずまずといったところ。 読んでいると作品がずいぶんと若いなと感じる。作品が書かれた時期を見れば、芥川…

読了

バラントレーの若殿 (岩波文庫)作者: スティーヴンスン,Robert Louis Stevenson,海保眞夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/04/16メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る再読なんだが、レポートのこと考えながら読んでいると、やたらと時間が…

『法月綸太郎の功績』が出てきたので読み始めた。目次を見ると、むかしメフィストの誌上で見たような気がするものがいくつかある。とりあえず最初の短篇を読んだけど、かなりご都合主義で書いてあるような気がしてならなかったかも。こんなものだったかな。…

読了

神社の見方―歴史がわかる、腑に落ちる (ポケットサライ)作者: 外山晴彦,『サライ』編集部出版社/メーカー: 小学館発売日: 2002/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (33件) を見る先日、なかなかいいかもって書いたけれど、読み…

読了

「私」という演算作者: 保坂和志出版社/メーカー: 新書館発売日: 1999/03/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見るこれはまた、唾液がだらだら出てしまうような、だるーい文章に感じられるかも。この著者らしいとも言えなくはないけれど、他の…

読了

ダローガ作者: 藤沢周出版社/メーカー: 新潟日報事業所発売日: 2003/08メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る最後の仕上げ方にちょっと物足りなさを感じたけれど、良い作品だなと思う。スリル感もある。作品の季節が冬なので、こ…

藤沢周『ダローガ』(新潟日報事業社)があともう少しで読み終わる。上下二段で350ページ近くあり、読み応えも十分。そしてこれは良い小説の予感。 藤沢周ってつくづく真面目な小説を書くよなと思う。これは、あつかっている小説のテーマが真面目というので…

川西政明の『小説の終焉』(岩波新書)をちまちま読んでる。 1時間少々で読み終わりそうな本なんだけど、反論ばかり考えてしまうので少しも進まない。まずタイトルが気にくわない。小説は終わらないよ。 えい! って放り投げてしまいそうだけど、村上春樹に…

外山晴彦と「サライ」編集部によって書かれている『神社の見方』(小学館)をちまちま読んでる。薄い本なんだけど、ポイントをおさえていてなかなか良い本かもしれない。ただ所々で僕が今まで見てきた文献と食い違う箇所が少々あるのだけど、まあ、諸説あっ…

読了

野村萬斎 『野村萬斎 What is 狂言?』 檜書店 狂言鑑賞に向けてちまちま読んでた。 今まで読んだことのある野村萬斎の他の著作でも狂言の解説がなされているので、大方知っているようなことではあったかも。でもこの本では質問に答えるようなかたちで詳しく…

小川洋子の『妊娠カレンダー』(新潮文庫)に収録されている1篇、「妊娠カレンダー」を読む。芥川賞受賞作品なのだが、特に何とも思わない、あまり興味の持てないものだったかも。 初めて小川洋子の小説を読んだのだけど、この作品の文章って村上春樹の文章…

読了

絲山秋子 『イッツ・オンリー・トーク』 文藝春秋 2作目「第七障害」を読み終える。やはりプロット自体はかなり平凡なもので、言ってしまえば安易だとも言えそうなもののように思えるけれど、作品として悪くないんだな。 どこがいいんだろう、と考えても実…

夏目漱石の『草枕』を書棚から探し出して、ぱらぱら見ていたのだけど、この作品は最初の数ページを読むだけで満足かもしれない。オーケーと呟いて本を閉じられる。 人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にちらちらするただの人…

『イッツ・オンリー・トーク』には文學界新人賞の受賞作と、もう1つ中篇作品が収められている。帰宅して、受賞作である「イッツ・オンリー・トーク」の最初の方を軽く見ていたら、あっという間に読み終えた。 この作者すごいかもしれない。 作品のプロット…

読了

星野智幸 『目覚めよと人魚は歌う』 新潮社 三島由紀夫賞受賞作。 軽く読めるものだろうと思っていたが、なかなか手強い作品だった。出だしから読みにくく、読み進めようかどうしようか迷ったけれど、読み進めていくと、ほどほどに読みやすくなり、話の筋も…

読了

ジュンパ・ラヒリ 『その名にちなんで』 新潮社 時間の切り方が巧いというか、場面の展開が巧いというか。スパッと切る感じが気持ちいいかな。 文章の書き方もなかなか興味深い。淡々とすすむ文章。喜怒哀楽おかまいなく同じ調子の文章。 そして、いくつかの…

読了

村上春樹 『アフターダーク』 講談社 さて……、と、沈黙してしまうんですけどね。 難しいなぁ。何かを言おうとすると難しい。 この手の作品に対しては”解釈していく”のではなくて、”思う”だけで十分でしょうね。 なにを思うか。 これは1人称で書かれている作…

読了

三田誠広 『こころに効く小説の書き方』 光文社 読了したのは日曜日だったかな。 少し前にこの本にふれてちまちま書いていたので、今さら書くようなこともないかもしれない。読み終えて思うことは、3分の2ほどは、ふむふむ、と読める。でも3分の1は、な…

三田誠広の『こころに効く小説の書き方』をまだ読んでます。たかだか250ページの本なのになかなか読み終わらない。 座っている姿勢もよろしくないので、横になって本を読む。そうすると自然と居眠りが始まる。悠長な日々です。だから読書が遅々として進まな…

三田誠広の『こころに効く小説の書き方』を読んでいると、純文学、中間小説、ジャンル小説の違いを説明してあって、なるほどねって思った。なかなかわかりやすい。 この説明には円が用いられている。円の中心部分が純文学の領域。その外側の層が中間小説。さ…